低料金の流れと仕組み

低料金の始まり


昨今、沖縄だけでなく全国の探偵業者のほとんどが広告・ホームページ等で表現している「低料金」というキャッチコピーと、その闇についてお伝えいたします。

この「低料金問題」を現役の探偵が話題にすることは業界のタブーに触れることになり、同業者から非難の目で見られることは承知しておりますが、既にそのような時代ではないと実感させる出来事を、ここ十数年の間に何度も経験したことから、今後、探偵・調査会社をご利用されるお客様へ業界の実情をお伝えするため掲載に至りました。

探偵業者が低料金をキャッチコピーにし始めたのは2000年代初頭くらいからです。
他の業界でも「低料金」という言葉は消費者にとって魅力的ですので、よく見かけることができます。

低料金価格」はコスト削減などの企業努力で成り立つのですが、探偵業者が謳う「低料金」は、それとは意味合いが違います。

探偵が調査を行い任務を完遂するためには「努力」を惜しみません。
しかし、探偵の任務達成は所謂「他力本願」的な要素があります。
調査対象者が動かなければ何も始まらないからです。

では、「低料金」をキャッチコピーにする探偵はいったいどうやって料金を安くするのでしょう?
本当に安いのでしょうか?

その仕組みと本質についてお話しさせていただきます。


「低料金」の始まり



それは当時GPSという便利なツールが登場したことがきっかけです。
当社は長年、この業界で調査業務に携わっております。

GPSが登場する以前の浮気調査や行動調査の現場は調査員「二人一組」が最低原則でした。
調査現場の基本体制は一名がバイク、または徒歩で尾行追跡を担当し、他一名は張り込み撮影用の車両を担当とするという役割です。

当時の調査は車両の運転技術もさることながら土地勘・推理力・洞察力等、尾行張り込み調査というものは熟練した技術と経験が必要な仕事でした。
現在は何処にでもある「コンビニ」すらない時代で、調査現場は現在とは比較にならないほど過酷で辛いものでした。


GPS登場



それがGPSの登場で、探偵業界に革命が起こりました。
このGPSの登場で、それほど熟練した技術を持たなくても探偵という肩書きさえあれば誰でも浮気調査に携わることが出来るようになりました。

沖縄県内で探偵業者が増え始めたのも丁度その頃です。

この時期に開業した新人探偵業者はこのGPSを利用すれば調査員一名だけで調査が行え、コストダウンを図ることができると判断し低料金を打ち出すようになったのです。

一般的に「探偵の調査料金は高い」との印象があります。
確かに昭和のアナログ時代は、その技術と人材を支えるだけの費用がかかりました。
その「高い調査料金」に着目した新人探偵が自社の独自性をアピールするために「低料金」を売り言葉にし始めたのです。
お客様はこの「低料金」に惹かれ低料金の「浮気調査のプロ」と思われたのです。


その実態は

しかし、実際はそうではありませんでした。
確かにこのGPSの登場は探偵業者のコストを抑え、お客様のご負担も軽減することができました。

しかし、このGPSは、その機能だけに頼ると調査現場で即応することができないという欠点があります。
GPS調査は調査員が現場に出なくとも対象車両位置が分かるため「低料金業者」は更にコストを下げようと考え、「手間を省く」ようになりました。

コスト削減の意味を履き違え、「現場に出ようとしなかった」のです。

調査員が現場に出なくなってしまっては調査の信憑性が欠けるだけでなく、時には証拠すら見落すことになります。

その結果、全国的に探偵業者と依頼者の間で「トラブルが続発」したため平成19年に探偵業法という法律が施行されました。

当社は長年の経験から機械に依存するだけ調査が正確性に欠けることを十分認識しておりましたのでお客様を引き寄せるだめだけの「低料金」という言葉を用いませんでした。

実績も経験もない新人探偵がお客様を獲得するために低料金を掲げるのは理解できますが、あまりにも「無節操」過ぎました。

その後も次々と「軽薄なキャッチコピー」が生み出されました。

そのキャッチコピーに現実味がない矛盾があったとしても、それは単なる営業上の手法ですから理解できます。


そこから更に


しかし、探偵業界の最大の問題は、その矛盾の原点である低料金と言う表現が引き起こしたのです。
この20年間で低料金探偵業者が「低料金」という表現を乱用しすぎたため探偵業界は大きな問題を抱えてしまうことになりました。

それは低料金探偵に加え「素人探偵」が出現したことです。

素人探偵は低料金探偵が行っている調査方法を安易に考え、探偵の需要が多い浮気調査を行うためにGPSを片手に「探偵業届出」を提出しました。

いとも簡単に社会的に通用する「低料金探偵」が出現することになりました。
そのため現在の探偵業界に「低料金派が蔓延」してしまったのです。

この「素人探偵」が生み出されたのはプロとしての誇りを持ち合わせていない25年前に出現した低料金探偵業者の「罪」であると感じています。

この「素人探偵」と「低料金探偵」が混在すると、どの業者が「偽物」なのか判別できません。
しかし、素人探偵は「確実に低料金を語る業者の中に潜んでいます」

彼らは低料金と言う言葉に依存し固執するしか、お客様を獲得する手段がないだけでなく、その旨味を良く知っているのです。

そのことをお客様に悟られないよう「広告やホームページ」で言葉遊びをしています。
素人探偵の質の悪さは調査能力の欠落だけに留まらず、お客様から能力欠如を指摘されると開き直ることです。

調査契約書を都合良く解釈し、「お客様を無視・恫喝」することなど平気で行います。


未来を見据えて

低料金を掲げる探偵業者は「業界の信用を失墜」させていることに気がつくべきです。
見せかけだけの低料金を掲げ、お客様の獲得だけに執着しプロの誇りを得る機会があったにも関わらず、それを放棄した行為こそが現在の探偵業界のレベルをここまで貶めた最大の原因です。

そのことを改善しない限り業界の信頼回復は望めません。
ですが、これだけ多くの低料金探偵業者が蔓延する中、低料金を謳わず「適正料金」を掲げる探偵業者が少数派ですが確かに存在しています。

私共はその方々を、お客様を欺かないプロのプライドと誇りを持つ存在であると共感しております。
プロにはプロにしか出来ない事を遣れるから「プロと名乗れる」のです。

今後、探偵・調査業界の社会的地位は向上するのか?更に堕ちていくのか?

その答えは、お客様方に委ねられています。


2017年8月25日 追加改正 ※ ご注意



上記記事は、今から10年ほど前に当社が掲載したものですが、あれから、全くというほど沖縄の探偵業界は変わっていません。
今後、変わる気配も感じられません。
そういった状況を踏まえて、上記記事に追加改正させて頂きます。

近年、増加傾向にあるお客様と探偵業者とのトラブルとして挙げられるのが「低料金ですから調査料金は全額前払いです」と、お客様の足元を見て契約を交わし、お粗末な結果に終わって「お客様が泣き寝入り」してしまうという内容です。

「低料金探偵業者」には決して「料金を前金全額」で支払ってはいけません。

先ずは、お電話で探偵業者に「支払いは安くても全額前払いですか?」とお尋ねにられてからお会いして下さい。
彼らは「料金」の分だけしか仕事をしないという「割り切り」ができる営業スタイルです。
その探偵の料金の決め方は、まずお客さん話をザっと聞いて、心の中で、

パターン①「これは簡単にできそうだから10日で10万円、できなかったら調査対象者のせいにしてしまえ」

パターン②「少し難しそうだから2週間で10万円、これもダメなら、やはり調査対象者が悪い」

パターン③「これは無理、絶対にできそうにない。でも、お金が欲しい。だから45日で10万円、いや、20万円?ダメなら運が悪かったということで」

そうやって狡賢い探偵はお客様の話しを聞きながら値踏みします。
なんとも情けない話です。

「低料金探偵」はお客様からお金を毟り取ることしか考えていないようです。
顔で笑いながら舌なめずりしている姿が目に浮かびます。

このような探偵が同業者としているだけで生理的に受け付けません。
口先だけで「探偵」をやっているのでしょう。

しかし、お客様は混乱している状態ですので、その探偵の言葉を「鵜呑みにしてしまいます」
そうなると探偵の思うつぼです。

この項を、ここまで読んで下さった客様。
もし、そのような状況下に置かれたら、この文章を思い出してください。

「安いから全額前払い」と言われたら、そのまま「失礼します」と言って立ち去って下さい。
当社は今後「そうした詐欺もどきの被害に遭われたお話を、お客様から二度とお聞きしたくありません」

内容のない調査結果に「10万円・20万円」を出すのは、お客様にとって「決して低料金」とは言いません。
このような探偵がいることが信じられません。

探偵業界は調査機材の進歩で技術は上がりましたが、精神状態は昭和のままです。